コンテンツマーケティング
2020.11.05
【コロナ禍のEC求人動向】 マイナビ/求職者は増加傾向/ECの人材は取り合いも
マイナビ(本社東京都、中川信行社長)によると、中途採用市場では、IT業界を中心に求人数が戻りつつあるという。求人数は、今年5月に前年同月比50%減を記録したが、9月には同25%減まで回復したという。EC業界では、コロナ禍の中、成長を加速させたいという企業からの求人が増えているという。求められているのは、単なるECサイト運営やサイト構築の人員だけではない。ビジネスとしてのEC運営を任せられる人材に人気が集中しているようだ。
上半期(4~9月)の求職者数は、前年同期比15%増となっており、買い手市場が続いている。「求職者が増えており、内定率は昨年のほうが高かった。企業の欲しい人材と応募者の乖離(かいり)が大きい」(マイナビ転職 荻田泰夫編集長)と話す。
「コロナ対策」に高い関心を示す求職者が多いという。リモートワークをどの程度実施しているかや、クラウドサービスを活用してオンラインで働ける環境が整っているかに関する情報を求める人が多いとしている。面接をオンラインで行っていることも、求職者からは、コロナ対策の一環として好意的に受け止められているようだ。「コロナ前はオンライン面接をしている企業はほぼなかった。今は3割ほどが実施している。最近は、一次面接はオンラインで行い、最終面接のみ対面で行うという企業も多くなっている」(同)と言う。
「買い手市場ではあるが、各社の欲しい人材は似通っている。競争率の高い『完全なる即戦力』を狙うのではなく、将来も見据えた採用を行うことが必要になってくると思う」(同)と話す。「企業側からすると、採用しやすい時期であることは確か。自社のコロナ対策や労務環境など、当たり前に思っていることが、企業のアピールポイントになることも多い」(同)とも話していた。
同社では、今後もオンラインで行う、説明会などのイベントを増やしていきたいとしている。現在は、転職者の業界選びを支援するため、同社と各企業との対談動画をウェブサイトにアップしている。対談では、コロナ禍で求められる人材像などについて語り合っているという。
日本ネット経済新聞 2020年10月29日版 5面 No.02より