週刊 ハニー社長の生成AI研究日誌

2025.09.22

AI法全面施行、中小企業は「知らなかった」では済まされない

 

AI法全面施行、
中小企業は「知らなかった」では済まされない

2025年6月4日に公布された「AI法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)」が、9月1日より全面施行されました。これにより国の司令塔として「AI戦略本部」も設置され、日本はAI活用を国策として一気に加速させます。

一見すると大企業や研究機関向けの法律のように見えるかもしれません。
しかし、中小企業経営者の皆さん、これは「遠い世界の話」ではありません。


中小企業が直面する現実

取引先からの要求

 大手企業はサプライチェーン全体にAIリスク管理を求めるようになります。「説明責任」「安全性」「透明性」を満たしていないと、取引停止や選定から外される可能性が高まります。


顧客からの信頼問題

 AIを使ったサービスや商品を提供する場合、「誤情報」「著作権リスク」「個人情報漏洩」への配慮が必須です。対応を怠れば、SNSで一瞬にして信頼を失います。


従業員の働き方との衝突

 生成AIを導入しても、リスクに関する社内ルールがなければ混乱を招きます。例えば「AIで作った提案書は顧客にそのまま出してよいのか?」という実務的な疑問すら放置できません。


古い成功体験からの脱却を迫られる

中小企業はこれまで「スピード優先・柔軟な経営」で生き抜いてきました。
しかしAI時代においては、スピードの裏に潜むリスクをコントロールできる会社だけが生き残るのです。

つまり、「昔は大丈夫だった」は通用しません。
これからは「ルールを理解し、リスクを抑えつつスピードを出す」ことが新たな経営センスとなります。


経営者に求められる一歩

  • AI活用の社内ルールを整備すること
  • 取引先からの質問に即答できる体制を作ること
  • 社員が安心してAIを使える教育を行うこと

これらを「小さな一歩」として始めなければ、気付いた時には市場から取り残されます。


DX学校神戸校講師として

AI法は「規制」ではなく「チャンス」と捉えるべきです。
なぜなら、法の理念は「人間中心で安心できるAI活用」を推進することにあります。
中小企業こそ、早い段階でこの流れに適応し、取引先や顧客から「安心して任せられる企業」と評価されるべきです。
そのために、経営者自らが古い成功体験にしがみつかず、勇気を持って変革へ舵を切ることを強くおススメします。

DX学校神戸校(IT診断導入士)
埴岡

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