ハニー社長の気づきと学び
2026.04.13
「猫の手」はもう借りるな。35年経営して辿り着いた、中小企業が「1%の共感」と「AI」で生き残る道

「また一人、辞めるのか……」
重い足取りで事務所を出ていく社員の背中を見送りながら、胃がキリキリと痛む。そんな経験を、あなたも一度や二度はされているのではないでしょうか。
私は35年という長い年月、経営の荒波に揉まれてきました。
その中で、今でも思い出すだけで胸が締め付けられる「手痛い失敗」があります。
3ヶ月で700万円をドブに捨てた、あの日の自分へ
かつて、深刻な人手不足に陥った私は、わらをも掴む思いで3ヶ月の間に計700万円もの採用コストを投じました。
その結果、4名の採用に成功。
「これでやっと一息つける」と安堵したのも束の間、わずか3ヶ月後には、そのうちの2名が辞めていきました。
残ったのは、膨大な採用費の支払いと、教育に費やした時間の損失、そして既存社員の疲弊だけ。
「猫の手も借りたい」と、焦って安易な雇用に走った。それが最大の過ちでした。
今、日本はかつてない人材流動化の波にさらされています。
タイミーのようなスキマバイトアプリが普及し、働く側の選択肢は無限に広がりました。
一方で、大手企業は資本力を武器に年収を吊り上げ、優秀な人材を根こそぎ奪っていく。
私たち中小企業が、同じ土俵で「年収」や「待遇」を競い合っても、勝ち目はありません。
資本力で殴り合う採用レースを続ければ、経営体力は削られ、いずれコストと共に会社が溶けてしまいます。
99%に無視されてもいい。「1%の共感」が組織を強くする
では、私たちはどう戦えばいいのか。
答えは一つ。
「大手と同じ採用」を、今すぐ捨てることです。
多くの人に好かれようとする言葉は、誰の心にも残りません。
私たちが探すべきは、年収や福利厚生という条件ではなく、自社の理念やMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に心の底から共鳴してくれる人材です。
それは、100人中99人には見向きもされない、たった1人の「狂信的なファン」を見つけるような作業かもしれません。
しかし、その1%の「共感」で結ばれた人材は、困難な状況でも自ら考え、時間を惜しまず動いてくれる「真の右腕」になります。
「99%にヒットしなくていい。1%にベストヒットする経営」
これこそが、中小企業が目指すべきブルーオーシャンの入り口です。
「デジタルでできること」を人間にやらせていないか?
そして、共感採用とセットで不可欠なのが、生成AIをはじめとするITツールの徹底活用です。
私は現在、IT導入診断士として多くの経営者にお会いしていますが、いまだに「ITは若い奴に任せている」「AIなんてうちの現場には関係ない」とおっしゃる方がいます。
しかし、それは非常にもったいない。
「デジタルでできることはデジタルに。人間にしかできないことを人間に。」
この切り分けを徹底すること。
例えば、毎日の報告書作成、メールの返信、データ分析、SNSの発信案出し。
これらはすべて、生成AIという「疲れを知らない右腕」が24時間、文句も言わずにやってくれます。
これまで「猫の手」を借りるために必死に人を雇い、教育し、辞められてきたコスト。
それを、AIという武器を手に取るための投資に変えてみませんか。
AIにルーチンワークを任せ、浮いた時間で、経営者であるあなた自身が「人間にしかできない価値創造」や「1%の人材との対話」に集中する。
これこそが、雇わない経営の真髄です。
経営者よ、自ら武器を手に取れ
「ITが苦手」という言葉で、このチャンスを逃さないでください。 35年前、パソコンが普及し始めた時と同じです。
今は「生成AI」という、誰でも日本語で扱える魔法の杖が目の前にあります。
今の状況はピンチかもしれません。
しかし、視点を変えれば、自社にしかできないニッチなビジネスを極める、またとないチャンスです。
大手と戦うのは、もうやめましょう。
自社の魂を磨き、1%の同志を探し、AIという翼を手に入れる。
その一歩を踏み出す覚悟があるなら、あなたの会社は必ず、競合のいない穏やかな青い海(ブルーオーシャン)へ辿り着けるはずです。
さあ、次はあなたが、AIという右腕を使いこなす番です。
DX学校神戸校講師
IT導入診断士
(35年の経営経験とAI活用を伝える伝道師)
埴岡
